休職期間について

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column皆さんの会社は、就業規則にメンタルヘルス対策の規定の整備はお済みでしょうか、平成24年度中には、改正労働安全衛生法の施行により、メンタルヘルス関連の取り組みが義務化される予定です。メンタルヘルス、労働安全衛生法関連と聞くと労働災害防止対策への取組に注目しがちですが、就業規則で規定されている私傷病などの休職期間に関する規定の整備についても、あわせて検討することをも非常に重要であると考えています。

業務上の災害による場合には労働基準法等の労働者保護法規により労働者はその処遇を保護されますが、一方、業務外の私傷病による場合は、それと異なります。就業規則の作成の依頼を受けたとき、就業規則を確認すると、多くの会社では私傷病による休職期間の定めについては規定されていますが、その内容は勤続年数により休職することができる期間の定めた規定(例えば、90日といったもの)はあるのですが、休職者の復職の仕方や、再発した場合の処遇の考え方まで規定されている就業規則は少なく、労使トラブルの原因が内在しているといえます。

たしかに、就業規則を変更しなくても、切り傷などの外傷性のものであれば、治癒後の復職させる判断を行うことも比較的容易に行えるかもしれません。しかし、腰痛・ヘルニアといった場合はどうでしょう。治療により、一度は治癒したように判断することができても、重量物を扱う業務を担当している者には、従前と同じ仕事を行ってもらうことができなくなることもあります。また、精神疾患の場合には、治癒後の復職の判断は、元気な状態に回復していただくためには比較的長期の休職が必要となることがあるため、その対応のために、さらに複雑な問題に対処していかなければなりません。(もちろん、長時間労働などを防止して精神的な疾患に従業員が罹災しないための労務管理を実施することも必要です。)

さらには、会社は、従業員は、病名やその状況を秘密にしていたい個人情報ととらえて対応することが妥当でしょう。その対応如何では、休職している従業員本人の許可なく家族や主治医に確認することは、人権侵害だとして訴えてくるかもしれません。このようなことを未然に防止するため、就業規則で、従業員の人権に配慮しつつ、主治医などと会社あるいは会社の指定する医師が、緻密な連絡ができるようにする措置を規定する必要もあります。

上記のようなことに関するルールを就業規則で整備することにより透明化を行い、労使の合意形成が行いやすい環境整備とともに、就業規則を、「労使ともに安心していられるよう、どのようにして運用していくのか」という点についても検討してみては如何でしょうか?

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