無断欠勤・遅刻を繰り返す従業員

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無断欠勤・遅刻を繰り返す従業員

ある経営者である友人と話ているときのこと、「無断欠勤や遅刻を繰り返す従業員がいるが対応に悩んでいる」との質問を受けた。

会社に対する影響

このような従業員の行動は、特に中小零細の会社にとって業務の正常な運営を阻害することも多く、他の従業員にとっても過度な負担を強いる事態を招くこともあるため、従業員自身の協調性や資質、能力に支障があると評価をする場合を行う場合も少なくない。
しかしその一方で、無断欠勤や遅刻を繰り返すという従業員の行動には問題があるとしても、事情によっては、特段の配慮を行わなければならないことも少なくはないのではないだろうか。

服務規律・懲戒規定の整備よりも適正な運用

例えば、単身従業員の急病や家族の緊急事態等を考えてみると、「会社の就業規則の服務規律や懲戒規定の内容を充実させた」ところで、円満な労使関係が構築することにはならないのではないだろう。確かに、「会社の就業規則の服務規律や懲戒規定の内容を充実させる」ことは大切である。しかし、円満な労使関係が構築するうえで大切なのは、いかに、その規則を適正に運用することのほうが重要ではないだろうか。なぜなら、杓子定規的な就業規則の適用させて運用することは、会社組織の運営という面では良いかもしれないが、従業員を萎縮させる就労意欲そのものを低下させる効果しか産まない場合も少なくないからだ。

労使を仲良くさせる適正な運用が大切

人事・労務担当者が、会社の組織のなかでこのような問題に「いかに対処すべきか」と考えた場合、「みんなの幸せ」という点から考える必要があると思う。会社にとっての幸せ(ほかの従業員の幸せ)、そして当該従業員の幸せ等、これらの幸せとはなにか、そしてこれを阻害している要因はなにか、組織全体で日頃から教育することが大切であると思う。私自身、最終的に労使紛争になったとしても、この教育を行っていたことが早期に紛争を解決する道しるべとなることを信じてやまない。

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